「匠の祭」@奥永源寺

毎年10月に東近江市は奥永源寺で「匠の祭」というてづくり作品の展示会がひらかれていて、木工だけでなく陶芸やガラス、革、ナイフ、能面など多種多様な手作り作品を見ることが出来ます。知り合いの木工家も何人か出品されていて、今回初めて参加させていただくことになりました。家具だけでなく木工小物もあわせて持って行こうと計画中。

奥永源寺への道は、永源寺ダムを過ぎて国道をはずれるとどんどん細くなって行き、そのうち対向車とすれ違うのもやっとになり、道を間違えたのではと不安を感じる頃に到着します。会場への地図は、パンフレットを見るよりこのリンク先(滋賀観光案内)を見る方が便利そうです。

食のブースも設置されています。お暇な方もそうでない方も是非覗きに来てください、きっとお気に入りの一品を見つけられますよ。永源寺の紅葉にはちょっと早いですね。

日時:平成29年10月20日(金)~10月23日(月)  10:00~16:00

会場:東近江市蛭谷町176   筒井神社周辺(木地師資料館前)

詳細は下記パンフレットをご覧ください。

(クリックすれば拡大)

栗のテーブル製作中

ようやく朝夕涼しくなり、木工機械に汗を垂らして錆を生むこともなくなって来た。しばらく前から栗のダイニングテーブルを製作中。天板は、おおむね完成。耳を残そうか、それとも直線に切ってしまおうか、悩んだ挙句に耳を残した。反り止めの板を天板下に取り付けるのだが、ビス止めにしようかなどと誘惑もあったが、ここは修練ということで吸い付き蟻桟にしてみた。

3/1000ほどの勾配の先細りのアリ溝とそこに挿し入れるアリ桟を加工するのが肝ではあるが。前回作った冶具類をそのまま使ったので、今回は思いのほかスムーズ。まずは、ルーターにアリビットを取り付けて冶具に沿わせて先細りになった溝掘り。

次は、桟に対して逆向けの溝つけ。これも冶具を使って溝と同じ割合でルーターテーブルで先細りに加工。

数回、天板に差し込んでみたうえで幅を微調整した後、最後は渾身の力で天板奥まで差し込めば、もう取り外し困難。

差し込んだ溝が片側だけ残っているので、ピッタリ塞ぐ板を加工して溝にフタをして、あとは天板と段差がないように鉋を掛ければOK。桟を差し込む前にやっておくべきだった桟の小口の斜め加工も後から手加工でやって(抜き取る手間よりこっちが楽)やっと出来上がり。

このテーブルは、四隅に脚を取り付けるのだが、今回初めて取り付け用の金具も調達済み。これからその金具を使っての加工が始まりである。因みに桟取り付け前に写したこれが脚と取り付け金具である。さあ、いつ出来上がるか。

小さな木工品

小さな木工品の依頼を受けて、幾つか作りました。ひとつは、ダーニング・マッシュルーム。湖西の慧夢工房さんから紹介をうけて作らせてもらったのだが、初めて聞く言葉で最初は何のことかわからなかった。衣類のほころびをかけはぎで繕う為の裁縫道具、ということらしい。マツタケの形のカサの部分を例えば穴のあいた靴下に当てて手でかけはぎをする、らしい。

ネットの写真を参考にして旋盤で作ってみた。カサの部分をひとつはウォルナット、もう一つはケヤキ。軸部分は色と雰囲気がマツタケっぽい栗のツートンカラー。出来上がったのがこれ。

 高さ10cmあまり

いつまでもなくならない松茸、お好みの樹種で作りますが、如何?

もう一つは、デザイン会社からの依頼で作った40cm足らずの木工品。なんでも神社のお守りだかストラップを陳列するのに使うらしい。神社とくれば、欅が似合うだろうという事でナラを所望されたが欅を提案して樹種変更。欅の和風テーストがいいなあ。小さな家具を作るようなものではあるが、小さいが故にホゾ継ぎなど小さく正確に加工しないといけないので却って難しく感じた。

一品料理、むちゃブリ大歓迎。ということでご紹介まで。