リビングテーブルの引き出しの箱部分が出来上がった。木工の修行中は(今も継続中だけど)手鋸とノミでホゾを刻んで作った時もあったが、アリ継ぎ(先が広がったホゾ)など手作業でやると精度よくやるにはべらぼうな時間が掛かり、複数の引き出しを作るには集中力が続かない。と言うわけで最近はもっぱらアメリカ製の道具を使っている。設定方法を思い出すのにマニュアルをしばらく読まないといけないのだが、一旦設定が終わると極めて短時間でアリ継が出来る(アラレ継とかもOK)。1インチピッチのほぞしか刻めないが(可変のもあるが手持ちのは固定)引き出しにはこれで何の問題もない。
この道具(治具ですね)は、写真のような分厚いアルミでできたテンプレートを加工する材の上に固定してルーターに定められたビットを取り付けて型に沿ってなぞればOK。ただ、ピッタリと合うほぞを切るのはそれなりの経験と使いこなしが必要(だと思う)。 ほぞ加工が終われば底板を入れる溝を掘り底板と共に箱を組み、手カンナでホゾの出っ張りを平らにすれば完成となる。何度も使っているのに、やり方が未だしっかり身に付いておらず、使いたびにマニュアルを読み直すところからスタートとなる。ひたすら修業を積まないと出来ないような精密な加工を道具の工夫であっさりと誰にでも出来るようにしてしまい、その道具を安い量産価格で広めてしまうという点にもアメリカ木工の凄さがあると思う。
設定さえ済んでしまえば、こういう加工がたちまちのうちに完成。集塵機構のないルーターを使うので机の周りは木くずだらけ。
脚の組み立て接着も完了し、リビングテーブル完成まであと少しである。