木の家具40人展

明日が3月最終日。明日で工房をオープンして丸2年となります。お世話になった皆様、本当に有難うございます。

昨年に続き、今年も名古屋で6月に開催される「木の家具40人展」に出展できることになりました。昨年も書きましたが、この作品展は「木工家ウィークNAGOYA」という国内でも有数の大規模な家具展のひとつのイベントで40人の木工家がひとつの会場でブースを並べるというものです。何年も前から泊まりがけで見学に行っていたものですが(1日ではとても全会場を回れません)、昨年の初出展に続いて2回目となります。

滋賀在住の方は、名古屋に出掛ける機会は概して少ないような気がしますが、(新)快速を2本乗り継げばすぐ名古屋です。手作り家具に興味の或るかた方、興味はなくともヒマのある方、是非どうぞ。

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出展・販売する家具や木工小物類は、これから作らねばならないものも多いのですが、頑張って製作に励まねば。

アンプ修理架台

当工房にいつもユニークな木工品を注文してくれる隣り町野洲市でギターアンプの製作・販売・修理をされているGampsの徳田さんからまたまたユニークな依頼を受けた。

アンプの修理をする際に金属製のシャーシーを裏返して傾斜台に乗せることで修理の際の半田付けなどの作業が随分やり易くなる(らしい)のだが、その架台を作らせてもらう機会を得た。

私が知らなかっただけのことで、Google博士に”amplifier chassis cradle” と入れてみると確かにいろいろと登場する。アメリカなどでは多分市民権を得たものなのであろう。どれも実用性第一という存在感のあるものばかりである。徳田さん所有のアメリカ製の台は、年季は入ってはいてもメープル材の大変しっかりしたものだった。

手づくり家具屋の端くれとしてもう少し端正なものを、ということで山桜を使ったアンプ架台に挑戦した。最初は、実用的であればヨカンベ、と木ねじでゴリゴリと組み立てることで了承をもらったのだが、いざ板の鉋掛けが終わった段階で変心。ホゾはさすがに手が掛かりすぎるのでビスケットとダボを用いて木ねじは一切使わないことに勝手に変更。

で、本日出来上がったのがこれ。左右の間隔が自由に調整出来、なおかつL字部分の傾斜角度を必要に合わせて調整することでアンプ・シャーシー内の作業がしやすく出来るようになっている。日本語で検索しても全くヒットしなかったので、日本でこのような架台を使う人は、極めて少ないに違いない。

ということでまたまた貴重な経験を積んだのでありました。どこぞにこれ欲しいという人、いませんか?  いたとしてもこのホームページに来る確率はゼロだわな。

アイロン曲げ木

先日、講習会を受けて来たアイロン曲げ木を工房に戻って早速やってみたのだが。。。 先週、あえなく失敗。

手で曲げきれないことを想定してハンドウィンチも準備。

曲げ木用に仕入れていた天然乾燥のブナに濡れた布を巻いてアルミホイルを巻き付けアイロン掛け。

手だけで簡単に曲げることが出来た。 一見うまく曲げられているように見えるのだが、実は失敗。

講習会で曲げ木のカーブの半径(R)は板厚の10倍が最大と聞いてはいたが、子供椅子に使う予定の曲げ木の型はR=9cm、なのでこの式を当てはめれば9mm厚の板が限界になるのは分かっていたが、いくら何でもそれじゃ薄すぎるので敢えて24mm、そして幾分遠慮して13mmでも挑戦したのだが。・・・・

曲げ木のカーブが型通りの綺麗な円にならずにいびつになった上、何か所かにひび割れも発生。やはりこのカーブのきつさでは、曲げ木では無理っぽい(一番左のは数年前の失敗作、右のカーブの途中で切れているのは大きな割れが入って折れてしまった今回のもの)。子供椅子用は無理かなあ?  テープのように薄い板を接着剤で集成するやり方じゃないとダメなのかもしれない。ウーン、まだまだ実用には遠そう。子供椅子を目標にするのはやめて、もう少し緩いRの家具に目標を変えるべきか、模索は続く(多分ね)。