工房仕事納め

瞬く間に時が過ぎ、今年も残りわずかとなりました。29日が工房の仕事納め。12月は、珍しくなんやかやと仕事があって納品を済ませたのが29日となりました。どういう訳か、最後に手掛けたのは、どちらも自宅のすぐ近所の方からのご依頼。

ひとつ目は、色紙用の額を6セット。山桜とブラックウォルナットそれぞれで三つずつ、面取りのパターンも指定してもらいました。いつもガラスを入れるのですが、今回はアクリル板をご希望です。テーブルソーで難なく切れはするものの、断面が熱で溶けたアクリルのせいで多少凸凹になるのでスクレーパーを掛けて綺麗にするのだが、その削りかすが静電気であちこちにくっついて掃除機でもなかなかきれいに吸い取れないという、木屑とは違った難しさを実感した。無事完成と言いたいところだが、実は失敗あり。ルーターで行う表側の四辺の面取りをついうっかり、額縁の裏側でやらかしてしまった。途中で気づいて冷や汗が流れたがもう遅い。追加のひとつ分を木取りからやり直すハメに。。。

もうひとつの29日納品は、椅子の貼り替え。オリジナルのレザー生地は、長年の使用に耐えかねてみすぼらしい姿に。張替えの布地は依頼主にお好きな柄を買って支給してもらった。革張りのスツールを何脚か製作して練習したので張り作業は想定内の作業だったが、背板部分が接着剤でがっちりと固定されていたため、分解時に元の背板の木製部分がバラバラになってしまい、曲面の背板を作り直さねばならずなかなかのチャレンジ。ビフォア・アフターは以下の通り。

スポンジなども全部新しいものに交換したので座り心地もすっかりよみがえった(はず)。 実は、もう一脚依頼されているのだが(違った布地も支給済み)、張り替え済の椅子と交換で29日に受け取ったばかりで、そちらは年明けの初仕事。

年末には、自動鉋のオイルバスのオイル交換もやろうと思っていたのだが(刃の交換もそろそろやらねば)、これも越年決定。

という訳で、30日からようやく我が家の大掃除に取り掛かった。家の外回りや窓の掃除をして夜には随分前から妻に頼まれていた包丁研ぎをやっとこさ完了。明日もたくさんやることがあるぞ。

これが、今年最後のブログとなります。皆様、一年間有難うございました。どうぞ、よい年をお迎えください。

Wishing You a Happy New Year !!

 

 

 

久しぶりの積み木

先日の工房での就業体験生の学校の先生からしばらく前に積み木の注文をいただいたのだが、今日ようやく出来上がった。お孫さんへのプレゼントといういつものパターンと違い、先生のボランティア活動でお子さん相手に使われるとのこと。数学の先生でもあり、今回の積み木は全ての積み木サイズと数量の指定があり、なかなかの大作である。 出掛けた先で使うという用途にあわせてケースも持ち運び出来るように取っ手付きでとの注文となった。

ということで出来上がったのが下のオーク材の積み木。

 2段積み、総数73ピース

いつもは、このような箱入りで完成なのだが(取っ手はなくて、木の車輪や引っ張りひも付きのケースも)、今回はふた付き。

持ち運ぶときはアタッシュケース風に。

今回、自分でも気に入ったのがこの取っ手。どんな取っ手にしようか悩んでいる時にふと目の前の積み木を見てひらめいた。積み木がケースに乗っているように見えるので、きっと積み木だと思って取ろうとする子がいるに違いない、といういたずら心である。残材活用だなんて思わないでほしい(!?)

因みに持ち運び時にケースには結構な力が掛かりそうなので、いつもはアラレ組み継ぎの接着だけだが、今回は金物(木ねじ)で補強して取っ手も同じように補強しておいた。手鉋で仕上げたケースも柾目がなかなかに美しいと思うのだが、気に入ってもらえるかなあ。

木工教室スタート

11月に木工教室募集開始の案内をブログに掲載したところ、県内からおふたりの方から連絡をいただき、記念すべき第一期生として12月後半から教室をスタートできることになりました。

これを機に教室の進め方など、もう少し具体的な内容を独立した「木工教室」ページとして用意してみました。今後も意見をお聞きしながらさらに整えていきたいと思います。

来訪者も極めて限られた工房で、これまでひとり気ままな、同時に若干の寂しさも覚えながらの日々でしたが、これからリズムと会話が工房にやって来るのだと思うと嬉しくなります。

<年末に追加しました>

で、初回の製作はこれ。訓練校の授業でやった鋸の練習課題です。おひとりの方は、来年の干支に合わせて馬じゃなくて犬にしたいという事で、デザインも考えてもらいました。ひと目で犬とわかるかわいい作品になりました。12年間続ければ、十二支全部が揃うかも?