陶器をのせる台いろいろ

県内で陶器製の鍋類などをお作りのお店から時々鍋敷とか鍋台とかの依頼を頂戴することがあります。その都度、違った用途やサイズですが、これもまた知恵を絞って作ることになります。

一番最近作ったのは、ご飯鍋を乗せる台。このようなどっしりした羽釜というんでしょうか、炊きあがったお釜を乗せる台ということでした。直火で炊ける厚手のしっかりしたお釜です。

どんな形をご希望かお聞きしたところ四角形の台で下すぼみのをご希望だったので、木工でいわゆる四方転びという形状のものを作らせてもらいました。これが完成品。山桜を使わせてもらいました。

角が直角の箱は、接着する際のクランピングは容易で縦横にクランプを掛けて締め付けるだけですが、こういう形状の場合は面と面が平行ではないので普通にやると、滑ってしまいクランプが掛かりません。

なのでクランプの為だけに別の傾斜カットした板を当て木として張り付けた上で、角部分を締め付けないといけません。写真のような感じでなかなか大変です。最初は両面テープで当て木を側面に貼り付けてみましたが徐々にずれて行きしばらくすると外れてしまうので少しだけ接着剤を付けて貼り付けてしまいます(外すのがまた大変ですが)。

恥ずかしながら失敗談があります。完成時にお釜を乗せて確認してもらったところ丸くくり抜いた部分が大きすぎたのです。原因は、曲尺(かねじゃく)でお釜の直径を図った際に寸法を2cm大きく測り間違えていたのです(内外両方に付いた目盛りの反対側で読んでしまうというチョンボ)。丸くて大きくくり抜いた天板を作り直すことになりました。

で、不要になった丸穴が開いた板、端材入れの段ボール箱に放り込もうかとも思いましたが、悪知恵絞って額縁に変身させました。ふたつ出来たのでひとつは我が家で家族写真を入れて壁に掛けてます。知る人ぞ知る、釜台額!

一方こちらは、炭火コンロ台。こんなのを食卓に置いて焼き鳥でもすれば旨いだろうなぁ。

 栗の木

こちらは以前作らせていただいた八角皿。やはり陶器の器が乗ります(乗ったところを見てないのですが)。

というように街の木工屋として様々な注文にお応えします。けったいなもの、こんなの出来るかな、といったもの大歓迎です。ただし、木で作るもの限定です、もちろん。