今年も残り僅かになりました。ここ最近の教室で生まれた作品を紹介します。教室に通われる方達のスキルがどんどん向上し、数カ月掛かり~半年掛かりなどというのも珍しくありません。また、ご自分専用の工具を揃える方も徐々に増え中には自分専用の工房を構える猛者も登場されてます。デザインや技術も高度化してきてこちらも色々と鍛えられます。
まずは、奥様の茶道用道具を次々と作られているCさんの作品。これは前回紹介したひょうたん型の茶棚(と言うのかな?)ですが、塗装も終えて実際に茶道で使われている時の写真をもらいました。決して詳しくないのですが、基本分解できる必要があるそうで分解すると薄い2枚の板を重ねた状態になります。左にある電気コンロのカバーも以前の作品です。侘び寂びの精神を感じますね。
最新作は、これと同様に分解式の棚ですが、ウォルナット製の非常に凝った作り方です。四方の細い脚は先端が棚板に差し込める非常に精密な加工がされています。塗装前なので一見地味に見えますが、塗装すると見違えるようになること間違いなしです。
次は、ご自分の工房もお持ちのTさんの作品。以前紹介した欅の重厚な大型椅子にご自分で拭き漆を施されました。実はこの作品、今年の滋賀県展に出品されて昨年に続いて見事に入賞されました。この写真も県展で展示されている際のものです(facebookからもらいました)。工房の旋盤で製作した木皿を初めて拭き漆をしてもらったのですが、漆塗りの技は今や私のはるか彼方を走られてます。
彼は、今年の教室でアイロン曲木に挑戦されたのですが、いきなり3次元曲げ木(一度曲げて、次は違う向きに曲げるという離れ業)のブナ製椅子を作られました。最初は少し曲木部分に不具合もあったのですが元の太い棒材を薄く削り上げることで見事に完成まで持って行かれました。見事な透明の光沢仕上げです。来年には同じデザインで2脚目も作られる予定で一層上達した技を見せてもらえそうです。
Hさんの最新作のハイチェアがこちら。ビーチ材(輸入材のブナですね)で組んで天板はウォルナットの厚板です。ハイチェアでは足置きが必要になるので丸棒を試行錯誤で決めた丁度の高さに取り付けられています。
ご自宅用の工具キャビネットを作られたKさんの作品はこちら。引き出しが開いた状態の写真も撮ったのですが、ピンボケでした(失礼)。引手のない引き出しに見えてどうやって開くのかと思われるでしょうが、プッシュ式の高級スライドレールの採用で、押し込むと引き出しが出てきます。自宅から教室まで重い材量を運ぶ必要がようやくなくなりました。
木工女子Tさんのプリンタ台はこちら。角部分は45度にカットした山桜の板をビスケットという簡易ホゾで組んだ上に更に前面にはウォルナットのチキリで補強と意匠が施されています。キャスターで移動も容易になってます。
前後して組まれたこちらは同じ材の書類スタンド。コーナー部分を敢えてウォルナットでつなぐという手の込んだ加工をされました。
他にも多くの作品があったかと思うのですが、塗装をご自宅でされたりして写真を撮り損なったり、少し集中を欠いていたかも知れません、どうもスミマセン。