暑さの中で機械整備

お盆が過ぎて少しはマシになったが8月は暑かった。 エアコンのない機械室は、日中40度を超えることすらあった。汗でぬれた手で機械の鉄製定盤を触ると数日後には手の形に錆が浮いてくる始末。細かな木の加工をする気力も些か萎えて、気分を変えるため機械整備をした。

ひとつ目は、ボール盤のインバーター化。元の100Vモーターを取り外してヤフオクで落札した三相200Vモータに載せ替え、やはりヤフオクで調達したインバーターを取り付けた。ボール盤は、ドリルサイズに合わせてベルトを掛け替えて回転数を変える必要があるが、改造後はツマミを回すだけで600~3000回転まで無段階に変更可能。回転数もデジタルメーター直読である。スイッチもドリルを押し下げるレバーの先に取り付けた。そもそも左手で木を押さえ、右手でレバーを操作すれば、ボール盤左側面のスイッチを入れる手が残っていない。設計思想が間違っている訳である(と思う)。ということで改造後はすこぶる快適、汗も少しは減ろうというものである(減らないけど)。

ふたつ目は、角のみ盤のやはりインバーター化。角のみ盤もボール盤同様にドリルの刃が回転して刃を囲む四角の角ノミで木に四角の穴を押しあけるのだが回転数を変える設計になっていない。それにスイッチを切った後、モーターの惰性回転がダラダラ続いて操作感が快くない。インバーターを取り付けると加速も減速もパラメータで自在に調整できるのでこのダラダラ回転がなくなりピタッと停止するようになった。ということでこちらも改造完了。

3番目は、ここのところ空気漏れの激しかったエアコンプレッサーの修理。サンディングした後の木の粉を導管から吹き飛ばしたりするのに使うのだが(タイヤ交換もね)、満タンのエアが10分ほどで抜けてしまうほどひどくなっていた。空気漏れの音はするもののどこからなのか見つからない。そこで近所の百均へ行き、おもちゃコーナーでシャボン玉セットを購入。還暦過ぎのオヤジが必死にシャボン玉を機械に吹きかけている姿、決して孫には見せられない。で、シャボン泡の発生で無事に漏れ個所を発見、圧力計の曲管センサー部の半田が裂けて空気が噴き出していた。半田ごてでの修理はあえなく失敗したので新たに圧力計をホームセンターで購入して交換した。以後、タンクの空気は数日たっても全く減っておらず無事修理完了。

ところでこういう整備をしている間に太鼓台の改造依頼を受けた。演奏位置が高すぎるので低く改造し同時にキャスターを取り付けて欲しいとのこと。これについては、また後日。

インバーター化

インバーター化2

(9/12 追加)

角のみ盤のモーター回転数を変えるのにインバータの操作パネルでは、やり辛いので新たにボリュームつまみを追加して、ついでに木の板もシックに黒く塗装。大きめの角のみを使うときには回転数を落として静かに加工。自己満足の世界である。

角のみ盤インバータ2

 

仏壇

以前の職場の同僚だったY氏からの突然の電話でそれはスタートした。同居されていた高齢の母上がお亡くなりになり、間もなく四十九日の法要を迎えるにあたって仏壇を用意したいとのこと。マンション住まいでもあり、仏間を決めて仏壇を置くことも考えたがむしろリビングルームにさりげなく新たなスペースを設け、日常生活に仏様との対話を溶け込ませたいとの希望であった。広いリビングルームの壁一面を占めるキャビネットのひと区画をあけるので、仏壇のように使える棚の製作を依頼したいとのこと。キャビネットのどの場所でどんなスペースにしてどんな棚を何の材で作るか、ご夫婦と相談の結果を図面にして、最終的にウォルナットを用いて完成したのが下の写真である。法要の二日前に滑り込みで完成し、設置直後に撮影させてもらった。明日には、仏像・仏具とともにご位牌が置かれることになる。

この方面の知識も礼拝の儀礼も極めて不勉強の身で、製作にいささかの躊躇もなかったわけではないが、天寿を全うされたご母堂様には天国から優しく見守っていただけているのではと想像した次第である。合掌。

仏壇

夕涼み会

工房のあるあきんどの里に隣接する近江兄弟社幼稚園が、7月25日夕方から夕涼み会を開催するということで、例年あきんどの里にある各店舗も園児や保護者に食事提供などを行うのが慣例となっている。さすがに工房が食事提供と言う訳にはいかないので園児(の親かな)向けに木工品を広場の屋台に並べようと準備中。いつもの小物木工品だけでは面白くないので、ドミノ倒しの小さな木端を用意。さらにフジタサキエさんにイラストを提供してもらうことに。子供向けならこれでしょ、ということで「上半身マンと下半身マン」、彼女オリジナルのユニークなイラストの数々である。はがきサイズの写真立てを急遽1ダースほど製作してイラストはがきとセットで販売予定。 イラストはがきだけでも販売。 還暦過ぎのオヤジに園児(ならびに若い保護者)の嗜好は予測不可能ではあるのだが、豪快に売れ残るのかはたまた完売か、楽しみではある。

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子供椅子・他、と写真撮影

工房オープン以前からケヤキの子供椅子が製作途中のままだったが、知人のお孫さん用に注文を受けて先日から部材の仕上げ・組み立て・接着を経て、きょう仕上げ塗装を終えて無事完成。 ついでに大昔買ったグラペと呼ぶ背景紙を広げて写真撮影をしてみた。グラペというのは、グラデーションペーパーの略で要はおだやかに濃淡のついたデカい紙である。早い話、写真館で記念写真を撮るときの背景のように壁と床の境目のないきれいな写真が撮れるという仕掛けである。もっとも撮影用の照明まではないので(天井の蛍光灯と窓からの自然光だけ)それなりですが。このデザイン、5-6年前の初号機から7つめで、ほんのわずかずつ進化中。お孫さんにいかが? お孫さん成長後は鉢台として第二の人生も。

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ついでに先週末から陳列しているスマホスタンド、タブレットスタンドを並べて写したのがこれ。恥ずかしながら写っているiPhone6とiPad mini3 もどきは、木の板にこれらの写真を紙に印刷してスプレーのりで貼りつけた代物である。タブレット用は、スタンドを上下をひっくり返すと用途に応じて傾斜が変えられるというところがミソ。片方は傾いて、もう一方はほぼ直立。当工房オリジナル・デザイン、他にはない(と思う、調べたわけじゃないけど)。

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コタツ座卓、納品完了

5月に注文いただいた座卓(兼コタツ)がようやく完成し、昨夕無事納品を終えた。今回、一度組み終えた後の天板全面を手のひらで触った際、若干の凹凸を感じた。目で見てもわからないが敏感な指先は、僅かな段差もキャッチするのである。悩んだ末にもう一度天板のカンナ掛け直しをした上でスクレーパーという道具で再度表面を整えて今度は満足のいく平らな面に仕上げることが出来た。

完成してオイル塗装をした瞬間、見違えるようにあでやかに変身し思わず声をあげてしまう。今回使用した山桜は、板の場所によって上品さを感じる部分と木目や地模様によって野性味を感じる部分が隣り合っていて、実に不思議な魅力をたたえている。

因みに冬場にはコタツとして使えるように天板は脚部と固定せず、ダボという短い丸棒を天板下に設けた穴にはめ込むことでずれないようにしている。これから長くK様宅で活躍することを祈りたい。

座卓6  座卓5

(山桜、70 x 80 x 33cm)

オリジナル・イラスト

4月に工房オープンして以来、オリジナル・イラストを木工房 YZオリジナル額縁と共に展示販売しているが、数も減って来たので追加製作し、新たなイラストを追加展示中。 作者のフジタサキエさんは、近江八幡生まれ福岡在住のイラストレーター。友人の娘さんという縁で実現した当工房唯一のアート作品です。彼女が修行したパリの空気を味わってください。今回製作した額縁は、イラスト作者自らに手伝ってもらって完成したもの。ガラスに背景が反射して写真が少し見づらいのですがご容赦ください。

イラスト2

イラスト1 (新展示品をアップで)

工房では、要望に応じた特注サイズ額縁の製作もしています。各種写真や書画、表彰状などを入れて飾りたい方、あるいはプレゼントにいかが?

竹尺工場訪問

忍者で有名な滋賀県甲賀市に日本で唯一竹尺を製造している会社があると聞いて、その岡根製作所をきょう訪問してきた。近所の方にその存在を教えてもらったのだが、当然ながら竹が材料なので工場中竹材だらけ。竹尺工場には家具作り用と同じような機械も多く親しみを感じた。小は携帯ストラップの数センチの竹尺から大は2メートルのものまで品ぞろえ豊富。高速のサービスエリアでもお土産用として売られているのだとか。

当たり前の話だが、工房で定規を使わない日はない。15cmの短いものから1メートルのものまで各種直定規やいわゆるサシガネ、全部金属製だが10本以上はある。特に15センチの短いものは、機械のそばで使ってついそこに置きっぱなしになり、必要な時すぐに見つからず作業リズムを乱すこと甚だしいので今では4-5本に増殖してしまった。

そんな訳で竹尺と聞いただけで興味をそそられるのである。丁寧な手作りで一本一本仕上げられているにもかかわらず求めやすい価格なので、自分用と工房の土産物用として15センチの短いものを30本ばかり購入してきた。工房の名前も特注で入れてもらえるが、数がまとまらないと名入れ費用が竹尺より高くなり、工房名は自分で焼印を押すことにした。

合わせて1メートル竹尺を1本購入。金属製定規は1メートルにもなると結構厚くて重くなり、うっかり材木に定規の角が当たると木にザックリと傷がつくことがある。竹製だと軽い上に木と同じような硬さで傷もつかないに違いない。

竹尺  岡根製作所

 

座卓、完成間近

5月から製作を開始したコタツ座卓だが、積み木製作期間を挟んで作業再開し、だいぶ出来上がって来た。山桜を使った70x80cmというサイズで、今日天板下の部材を3つに分けて接着・目違い(接合部の若干の段差)取りのカンナ掛けを終えた。次に、この3つを組み立て接着すれば、下半身の出来上がり。 残すは、天板の平面確認を再度行って必要ならカンナ掛けをして、2枚を矧ぎ合わして角のボース面加工(ルーターで角に丸みをつける)をすれば、後はサンディングや塗装を残すのみ。4本の脚は少し先細りにしてみたが、まずまずの出来と自己満足。写真の天板は2枚を並べて置いただけ。コタツとして使えるように天板は上に乗せるだけなので、何か位置合わせが出来る小さな突起と穴を設ける予定だが詳細未定、考えねば。

座卓2 座卓3

座卓1

積み木

工房設立直後の4月に大阪からの観光客の初注文で積み木を3セット作ったのだが、細かな繰り返し作業で当分作りたくないとつい(本音を)書いてしまったが、それを読んだ昔の同僚3人からほぼ時を同じくして4セットの注文をいただいた。 連休明けには出来るとか言いながら5月も過ぎてしまい、6月半ばにようやく完成して引き渡しが終了した。 いずれもお孫さん向けのおじいちゃんからのプレゼント用である。 もっともそのうちの一人は、初孫誕生が来年なので今回の分は別の注文に当ててしまった。

今回からS/M/Lサイズ3通りのメニューとして見た。箱はあられ組のほぞで組み、いろいろな積み木が2段に納められている。材木屋から仕入れたホワイトオークと国内材のナラの荒材の厚さをそろえて、3cm基尺で切り出し、丸棒は角棒から旋盤で削り出したもの。幼児の遊び道具なので当然ながら角をとって紙やすりでバリも取り除き、高圧エアで木の粉を払い無塗装で仕上げている。

積み木201606A

木工家具展@名古屋

名古屋中心部の複数会場で分散開催中の「木工家ウィークNAGOYA」という家具展に来ている。 今年で8回目らしいが、多分4-5回は来たかと思う。 メイン会場だけでも40人展として40人もの個人木工家が一堂に会する大規模な家具展で、2日間では全会場を見て回るのも困難なほどである。著名な大家から新進若手作家まで、或いは伝統的家具から冒険的先進家具さらには木製ロボットまで幅広い。 家具界を学問面からリードして来た元教授や超ベテランの家具作家達が、ボランティアで手作り家具の後進をそだてようと活動されている姿を目の当たりにして、いささか感動した。 土曜夜のフォーラムに参加して禅と整体にヒントを得たという椅子作り名人の講演は実に面白かった。若い人たちも含めて手作り家具の分野でこんなに大勢の人達が頑張っているのは、日本が世界で一番だという話も納得出来る気がした。何回も来て顔見知りになったり、facebook の友達にしていただいた木工家も。 年齢的には、後進を支援する範疇になる気もするが、開業2ヶ月では、その後進のまだ背後でもがいているのが現実である。

木工家ウィーク NAGOYA