カテゴリー別アーカイブ: 展示会など

隈研吾 講演会

神戸の竹中大工道具館に隈研吾の「木の心」講演会を聞きに行って来た。2020年の東京オリンピックのメイン会場のザハ・ハディド案に代わって採用された設計者である。今回の競技場も木材を多用した巨大建築と聞いているが、従来から一貫した姿勢であることを初めて知った。家具と木材建築は、材料や加工方法を含めてかなり共通した部分が多いのだが、最近は木材を生かした建築が一段と見直されて来た感がある。彼の一連の建築を見て、次々と木の使い方のチャレンジが続いていることを知り、オリジナリティ追求の姿勢の大切さが非常に印象に残った。家具作りにもそういうチャレンジを入れ込まねばと感じさせられたのであった。

講演後に道具館の見学も閉館まで小一時間したのだが、まだまだ見足りない。

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陳列用ペンケース

工房で陳列販売している手作りボールペンをカフェでも売ってあげるよ、といってもらってウンヵ月、ようやく陳列用のペンケースを新たに作った上でペンと一緒に渡すことが出来た。 ペンケースは、ホコリ除けというか多少なりとも見栄えが良くなることを期待してのこと。残り物の栗板材を矧いで少し幅広にしたうえで、高さ10cm程度の箱に組んだ後に上部(フタ部分)と下部に切り分けると、バッチリ上下でサイズの合ったケースの出来上がり。上部には塗装後ガラスを入れ、下部にはペンを並べるための窪みを並べた板を大きなエグレの入った部分を残して作ってみた。この板は、オノオレカンバという国産樹の中で最も重いもののひとつといわれる珍しい木。固い木で斧も折れるという事で斧折樺の字が当てられる。先月木材市で初入手したのだが、硬くて稠密な材で鉋を掛けた後サンディングすると磨いた金属のようにスベスベした触感。櫛に適した材というのに頷ける。今度は、ボールペンのボディーにも使ってみたい。

というわけで、近江八幡のコミュニティーカフェ・スマイルさんに今月から置いていただいたので、お近くの方はコーヒーがてらどうぞ、と一口営業。

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ケースいっぱいにペンを並べた写真を撮り忘れたもので。。。

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栗は独特の味があっていいなあ。オノオレカンバの台を置く前

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えぐれた部分は、樹皮が溝状にえぐれ込んでいた部分。凹んでいるのでペンを掴むのにちょうどいい按配。

三木金物まつりへ

大工道具生産高日本一といわれている兵庫県三木市、毎年このシーズンになると県庁駐車場一帯で金物祭りという巨大イベントが開催される。ということは前から知っていたのだが、今年初めて出掛けて来た。参加者が十数万人規模の同市最大のイベントに成長したとのことで、会場近辺は全て駐車禁止で市内各所の巨大駐車場から無料バスでピストン輸送してくれる。掘り出し物満載(?)のテント市ありやら屋内での金物メーカの出店、さらに研ぎ教室だの古式鍛錬実演と盛りだくさん。

前から妻に完成をせかされている欅のダイニングテーブルの蟻桟(アリザン)加工に必要であろう鏝(コテ)のみの入手が一応大義名分である。鑿・鉋・小刀などの優れた手道具のメーカーは小さな家内工業的な所が多くを占めていると思うのだが、大手のホームセンターでは殆ど扱われていないので(需要が限られているから仕方ないけど)ここに来るとズラッと一堂に会していてある意味欲しいものだらけ。そこを耐え忍んで、鏝のみと丸のみと小刀を手に入れてまあよしという結果ではあった。

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3千個以上の包丁などの金物で作った鷲、1.5トンだそうな。

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ふたたび木材市へ

先月初めて木材市なるものに参加したのだが、競りのタイミングが合わずうまく買えなかったり、逆に勢いで買ってしまったりで不完全燃焼の思いが残り、今月再度リベンジ戦へ。前日から岐阜入りして当日早朝から再戦。再び軽トラの荷台いっぱいの材を小物中心に仕入れてきた。とは言え今回も思うようには行かず40点の出来。もう材木置き場がないので当分消化に努めねば。オノオレカンバ(斧折れ樺)という重くてかたい材もはずみで買ってしまったが、 櫛やスプーンなどのカトラリーに適している材なのに7枚もどうするんだ>自分、とまたしてもやってしまった。製材したばかりで当分使えないし、とほほ。。。

おまけにひとりでトラックへの積み下ろしをしたせいでギックリ腰、とほほ。。。

img_6487 さすがにこんな板はウン十万円

img_6489 帰り道、落とさないようしっかり固定

ニューヨークの削ろう会

日本では、毎年各地を巡回しながら削ろう会という鉋掛けの技を競い合うイベントが開催されていて、昨年は神戸で開催されたので初めて見に行ったことがある。 多分、各地の大工、木工家や鉋に拘りのある趣味人が集まってヒノキの薄削りを競いあいつつ親睦を深めるというのが趣旨なのだろう(想像では趣味人がメインのような気もするが)。 そんな酔狂なことを(といったら関係者には叱られそうだが)やるのは日本だけだと思っていたら、つい最近のFinewoodworking 社の web で(==> リンク先 New York でもアメリカ版の削ろう会、その名も”Annual NYC Kez” というのを先月やっていたというのを知って驚いた。 日本人が出向いてやっているのかと思いきやどうも現地のアメリカ人が昔の巨大な鋸(大鋸=おが、おがくずのおが)で丸太を縦引きしたり、槍鉋で表面を仕上げたり、(むろん日本の鉋で)薄い鉋掛けの競争をしたりしている写真が掲載されている。 昨今、何かと日本文化に日が当たる機会が増えたような気もするが、これには驚かされた。 隔月発行のFinewoodworking 誌でも日本のノミ、鉋、鋸(胴付鋸は英語になってる)を使う木工家がごく当たり前に登場する。 日本の伝統的道具が世界で認められているという事は何やら嬉しいことではある。

1枚だけ上記のリンク先にある写真をコピーしておきます。 第3回 Kezurou-kai Mini イベントにて

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9/18夜 あきんどの里でイベント

9月17日(土)から18日にかけて八幡掘まつりが近江八幡のお堀を中心に旧市街一帯を会場に開催されるが、工房のあるあきんどの里でもこのチラシのイベントが18日(日)の17時から3時間ばかり催されます。 近隣商店街の主催で夜店などが江州音頭の屋台となるご朱印船のまわりに出店される。いまやクラフトの里になりつつあるあきんどの里のクラフト3店も参加の予定。

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革工房cogocoro とその1軒おいた隣にこの日からシルバーアクセサリーのクラフトショップがオープン予定。ということで木工房 YZ も臨時に広場にテーブルを置いて参加すべく準備中。お祭りの夜店で家具を買う人はいないと思うので、定番のボールペンと今回のスペシャル企画で額入りの絵を並べる予定。Biwako ビエンナーレに17日から出展される藤井誠治氏の描いた近江八幡周辺風景のスケッチ画を木工房 YZの額(一部本人製作額も)に収めたものである。そのうちのふたつは今日塗装したばかり(下の写真)。裏板を固定する金具などを明日取り付けるので明日完成予定。

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左側の額は、今回初めて作ってみた栗材荒仕上げのもの。拡大写真がこれ、バンドソーの鋸目を丸々残してみた。

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実を言えば同氏手作りの野性的な額(ノラネコの絵 > 先日のブログ)に触発されて、かんな掛けなしで仕上げた初のもの。

この2枚の他にも長命寺やたねや・ラコリーナ店、ヴォーリズ学園、旧八幡郵便局(ヴォーリズ建築)や小さな抽象画も。この夜だけのスペシャル企画で翌日から大半が彼の展覧会場へ移る予定なので、関心がある方も出来れば関心ない方もどうぞお越しを、と宣伝させて下さい。

ちなみに藤井氏のプロフィールはこれ。そもそもは漆工芸がメインの方ですね。知り合ってまだ半月なもので。

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軽トラで木材引き取り

軽トラに乗って先日の木材市で競り落とした板を引き取ってきた。 軽トラで県外へ出るのも初めて、高速道路を走るのも初めて、積む荷物量も過去最大、と初めてのことをたくさん経験してきた。落札した木材は予め揃えてもらっていたので積み込み自体は、フォークリフトであっという間に終わったもののその後のロープ掛けは、恥ずかしながらうまく出来ない。 こんな重量物を荷台に斜めに立て掛けて走りながら落とすわけにはいかない。見かねて木材屋さんがやってくれた。「ガチャは持ってる?」  いわゆるベルト式の荷締機のことらしいが、ロープ2本用意しただけである。 「このロープは滑って駄目だな」と文句を言いつつも掛けてもらった。「俺なら怖くて運転できないよ」と脅されつつ出発。帰りは、高速は避けて国道経由で急ブレーキ・急発進(したくても出来ないけど)を避けながら何とか無事に八幡に帰って来たのでありました。いやぁ、四苦八苦。

img_6336 3時間、ロープが緩むこともなく

%e8%bb%bd%e3%83%88%e3%83%a9%e3%83%8a%e3%83%b3%e3%83%90%e3%83%bc ナンバーがこれなもので。

木材市に初挑戦

高山からの帰り道、岐阜県各務原で月に一度開催されている木材市がちょうど開催されていて初挑戦して来た。 広い敷地いっぱいに原木やら巨大な一枚板やらが、所狭しと並べられていてこれらをたったの一日で競って売り切ってしまうらしい。残念ながら天気が悪く時々土砂降りになる中、傘を広げたり畳んだりしながらおよそ3時間の初チャレンジを楽しんだ。この木材市は誰でも参加できるようにオープン化し、日本でも有数の活況ある市らしい。 時代に合わせて変身できるところだけが生き残るというのは、世の常のようである。

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受付で手付金を払って、番号札をもらい競りの人ごみの中へ乱入するも、ひとつの競りに掛かる時間は数十秒、長くてもせいぜい1分程度、とてもじゃないが百戦錬磨の参加者に太刀打ち出来そうにない。一瞬でも躊躇する間に競りは、終わってしまう。 どこぞの銘木屋のオヤジらしき太った男性が器用に値段を下げたり(買い手がいないと下がっていくのである)競ったりして次々と決めていくのを横目で見ながら買い方の勉強である。一緒に行ったカミさんが、ブレーキ役かと思いきやしきりにアクセルを踏むのでビックリ。というわけで空振りを数回繰り返した後に3m程の栗の板5枚セットを初落札。いつもお世話になっている材木屋さんの乾燥材と違って未乾燥で当分使えない。1~2年は寝かしておかねばならないので不自由極まりないがまあモノは試しである。

高級な一枚板は、屋内の会場に並べられている。この写真のように身長の2~3倍もありそうな巨大なモノもずらりと並んでいて見事な眺め。 家具屋で見る一枚板は、いわゆる目玉が飛び出る値付けだが、さすがに製材しただけの未乾燥の一枚板はそれより手ごろな値段ではあるのだが、乾燥してまっ平らに鉋掛けをする(鉋盤にも掛からないデカさなので手でやるしかない)までの手間は尋常ではなさげ。 根性のない私は機械に掛かる程度の控えめの幅のチェリー板を1枚だけ試しにゲット。午後からは原木の競り開始となるが、さすがにそこまでの根性はないので昼休み時間に精算を終えて帰途についた。

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img_6291 買い子178番、チェリーお買い上げ(競い手なく)

今回乗用車で出掛けたので、来週改めて軽トラに乗って材を取りに行かねばならない。無事に載せられるのか?

はたまた、家具になる日は一体いつやって来るのやら、ではある。

今年も飛騨の家具フェスティバル

9月7日から高山市で恒例の「飛騨の家具フェスティバル」が始まったので、今年も見学に行ってきた。市内各メーカーの陳列品は、1年経って大きく入れ替わったりはしないので、今回は見る側も少しマンネリ。 会場の飛騨・世界生活文化センターは、多分バブル時代に建設されたいささか立派すぎる会場なのだが、そこにはリニューアルされた常設展示の「ミュージアム飛騨」があり、春慶塗や一刀彫の名品などとともに飛騨の家具のコーナーがある。飛騨の洋式椅子の第一号から始まる歴史的な椅子の展示から現代の椅子まで多種多様な椅子が展示され、殆どのものは自由に座ることも出来て大変よく出来た椅子の博物館になっている。高山は、椅子に限れば日本一の生産を誇るらしいのでそれに相応しい施設である。家具の中で椅子は最もデザイン上の自由度が高くて、かつ同時に座るという機能性が高度に求められる難しい家具なのだが、当然ながら見た目と座り心地は必ずしも一致せず両方を高度に満たすものは限られている、ということがたちまちのうちに理解できる仕組みでもある。

img_6237 この何倍もの椅子が展示されている

で、そこに今年のG7・伊勢志摩サミットで使われた会議用のテーブルと椅子が展示されていた。やはり飛騨の家具メーカーが製作したとのこと。最高級ヒノキの白木の家具でなかなか美しい(残念ながら座れない)。 今年の春に名古屋で木の家具40人展に参加したが、その際の参加工房の一つが、このサミット用にペン皿を提供されたという話を聞いていたので、一層興味を抱いた次第である。 有名な黒田辰秋がデザインして高山の家具メーカーが生産したという皇居新宮殿で使われているという高貴な(?)椅子も展示されている。

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cjbze0nwuaaaw5o 数日使うだけでもったいない?